ブータンの通信事情について(スマホ利用・インターネット利用)

INTERNET AND MOBILE COMMUNICATION IN KINGDOM OF BHUTAN

ブータンのインターネット事情は?スマホはそのまま使える?

ブータン国内では諸外国からの異文化の乱入を防ぐ目的もあり近年まで個人でのインターネットの利用は許可されていませんでした。

2000年になってようやく解禁され、現在では検閲等も無く自由にインターネットを利用することが可能です。

ブータンでもAndroidの安価な端末を中心に普及が著しく、都市部ではほぼすべての人が持っているといっても過言ではありません。

日本から持ち込んだスマホも環境さえ整えばそのまま利用できるので、ブータン旅行中にSNSに写真をアップしたりすることは問題なく可能です。

ブータンのWi-Fi事情

ティンプー市内の携帯電話ショップ

ティンプー市内の携帯電話ショップ

2019年現在、ティンプー、パロなど都市部のホテルではほぼ100%Wi-Fiの利用が可能です。

近年では地方でもWi-Fiを利用できるホテルが増えつつありますが、都市部に比べると少なく、回線事情もあまり良くないことから利用できないケースも多々あることを想定しておく必要があります。

ホテルなどでWi-Fi接続ができない場合は、データ通信ができるデバイスを使ってのテザリング(インターネット共有)が可能です。(テザリングについては携帯電話の項をご参照ください)

ティンプー、パロなどでは町中にインターネットが利用できるPCを設置したいわゆるネットカフェが営業しています。回線速度は1Mbps程度ですが、高速回線が利用できるケースも増えているため、高画質での動画の閲覧などをしない限りさほどストレスを感じることはありません。

ただ、ネットカフェでは未だにWindows XPを利用しているところが多く、設定言語が英語の場合、そのままでは日本語表示をすることができなかったり、日本語入力ができないことがあります。

携帯電話・スマートフォンの利用について

ブータン・テレコム B-Mobile

ブータン・テレコム B-Mobile

TashiCellのSIMカード即売会

TashiCellのSIMカード即売会

ブータン国内での携帯電話の利用は2003年に解禁され、今や都市部・地方のさまざまなシーンでもはや欠かすことのできないツールとなっています。

ブータン国内ではブータン・テレコムの「B-Mobile」とタシ・グループ(タシ・インフォコム社)の「TashiCell」の2キャリアがあり、どちらも2G/EDGE・3G・4Gのネットワーク利用が可能です。

ティンプー、パロでは4Gが広範囲で利用できますが3G接続しかできないエリアもあり、地方ではほぼ3G以下で利用することになります。特に町と町の間の道路などでは2G接続しかできないことも多く、データ通信は極めて困難です。

料金体系はいずれのキャリアもプリペイド方式とポストペイ方式がありますが、旅行者はプリペイド方式の契約のみ可能です(ブータン人でもプリペイド方式で利用している人が圧倒的多数)。SIMロックがかかっていないデバイスをお持ちであれば、どちらかのキャリアのSIMカードを購入してセットすればすぐに利用可能となります。

データ通信はいずれのキャリアとも3G以上での接続さえできればそれなりの速度では通信でき、他デバイスへのテザリング(インターネット共有)も可能です。

主要な町では必ず携帯電話関連のショップがあり、両キャリアともSIMカードの新規購入、プリペイドチャージに困ることはありません。SIMカードのサイズは在庫次第なところはありますが、Micro SIMまたはNano SIMのどちらかになります。手持ちのデバイスに合うサイズと異なっていた場合でもカットしてもらえるので問題ありません。

ブータン・テレコムのB-Mobileでは旅行者向けにツーリストSIMを用意していて、7日間有効/1GBまででNu.200、14日間有効/2GBまででNu.300、30日間有効/3GBまででNu.500の3種類があり、データ通信だけではなく通話やSMSも可能です。

B-MobileのツーリストSIMはパロ空港のカウンター、またはブータン・テレコムのオフィスで購入可能で、パスポートのコピー提出が必要です。

B-MobileのプリペイドSIMを利用して日本への国際電話を掛ける場合1分あたりNu 30.00で利用可能ですが、チャージ無しだと2分以内に切れてしまうことになりますので、日本に掛ける場合は事前にトップアップ(料金追加)しておくことをお勧めします。

ワンポイント

B-Mobileの通信周波数:(2G)900/1800MHz・(3G/UMTS)850Mhz/2100Mhz・(4G/LTE)1800Mhz/BAND3
TashiCellの通信周波数:(2G)900/1800MHz・(3G/UMTS)850Mhz/2100Mhz・(4G/LTE)700Mhz/BAND28

確実にデータ通信を行いたい方はお持ちのデバイスの対応周波数をご確認ください。

携帯電話・スマートフォンのローミング利用について

日本のキャリアSIMでローミング利用する場合については以下のとおりです。各MVNOサービス提供業者のSIMカードではローミング利用は通話・データ通信ともにできません。

海外でローミング中に音声通話やデータ通信を行うためには、別途契約が必要になることがあります。詳しくはご利用のキャリアへご相談ください。

NTTドコモ

ブータン国内でのローミング先キャリア
B-Mobile / TashiCell

データ通信
B-Mobileは2Gのみ可能、TashiCellは4G・3G・2Gの利用が可能

音声通話
日本への発信は1分あたり280円、ブータン国内へは1分あたり80円

備考
実質ローミング先はTashiCellに限られるものの、4Gが使えるのはやはり大きい。海外パケ・ホーダイに対応しているので海外利用設定さえしていれば1日最大2,980円でデータ通信が利用できるのも魅力。パケットパック海外オプションも対応しているので1時間200円から使えるのもGOOD。

au

ブータン国内でのローミング先キャリア
B-Mobile / TashiCell

データ通信
B-Mobile、TashiCellともに3G・2Gの利用が可能

音声通話
日本への発信は1分あたり280円、ブータン国内へは1分あたり95円

備考
au世界サービス定額対象外で従量課金になるので注意が必要。1KBあたり1.6円かかるため、例えば500KBの写真をアップロードした場合に掛かる費用は約800円となり、実用的とは言い難い状況です。

ソフトバンク

ブータン国内でのローミング先キャリア
B-Mobile / TashiCell

データ通信
B-Mobileは2Gのみ可能、TashiCellは4G・3G・2Gの利用が可能

音声通話
日本への発信は1分あたり500円、ブータン国内へは1分あたり200円

備考
ドコモと同じくTashiCellで4G利用可能で、海外パケットし放題にも対応しているので1日最大2,980円でデータ通信利用可能。音声通話はドコモの倍近く掛かるのだけが謎。

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