ブータン王国概要 〜雷龍の国・ブータンとは
ブータン王国は日本から約4,800キロ、南アジア・ヒマラヤ山脈東部にあるチベット仏教を国教とする小さな国です。
北は中国、南はインドと国境を接している内陸国で、インド・シッキム州を挟んで西側にはネパールがあります。
人口は約70万人で、これは島根県全体や静岡市、岡山市と同程度。
首都はティンプー(Thimphu)でブータン西部に位置し、近隣に現時点では唯一の国際空港があるパロの街があり、ブータン全体の1/5程度の人口がこのエリアに集中しています。
正式名称は「ドゥック・ユル(龍の国)」といい、「ブータン」の呼称は英語やその他言語で使われています。
公用語はチベット語の派生言語であるゾンカ語で、国内の学校教育はほぼ英語で行われているため英語も一般的に利用されています(公文書などはすべて英語で書かれています)。
データでみるブータン王国
正式国名 | 日本語:ブータン王国 英語:Kingdom of Bhutan ゾンカ語:འབྲུག་རྒྱལ་ཁབ་(Druk Gyalkhap) |
首都 | ティンプー Thimphu ཐིམ་ཕུ་ |
公用語 | ゾンカ語 実質的に準公用語として英語 詳しくは「ブータンの言語」をご参照ください |
政治形態 | 立憲君主制 二院制議会政治(国民議会・国家評議会) |
国家元首 | 国王:第5代国王ジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク陛下 首相:ロテイ・ツェリン(Lotay Tshering / བློ་གྲོས་ཚེ་རིང་) |
人口 | 約741,700人(世界165位) 「CIA The World Factbook」による推定 |
面積 | 38,394平方km(世界133位・九州とほぼ同じ) 詳しくは「ブータンの地理」をご参照ください |
最高/最低標高地点 | 最高:7,570m(ガンカー・プンスム) 最低:97m(Drangeme Chhu) |
時差 | UTC+6(日本時間マイナス3時間) |
通貨 | ニュルタム(Ngultrum) 100ニュルタム=¥152|¥100=66.50ニュルタム 100ニュルタム=USD1.40|USD1.00=71.00ニュルタム ※インド・ルピーと固定相場制 詳しくは「ブータンの通貨」をご参照ください |
国際電話番号 | 975 |
電圧 | 230V/50hz ※コンセント/プラグ形状はインドタイプのB3(丸穴3つ)や、Cタイプ(丸穴2つ)などが混在しています |
軍事力 | ブータン王立軍(Royal Bhutan Army) 国王親衛隊・警察部隊含む 18歳以上の男女による志願制 |
ブータン国王と政治について
1907年にワンチュク王朝が確立されて以来国王が絶対的権力を持つ政治形態が維持されてきましたが、2005年に第4代(先代)国王ジグメ・シンゲ・ワンチュク陛下が絶対君主制から立憲君主制への移行と、国王の世襲制は維持しつつも定年制を導入することを発表し、2006年に予定を繰り上げてジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク陛下が第5代国王として即位しました。
2008年には史上初の国政選挙が実施され、従来からの国民議会(National Assembly)と新設された国民評議会(National Counsil)からなる両院制の政治形態へ移行し、初めて民選による首相(ジグメ・ティンレー氏)が就任しました。
立憲君主制への完全移行に伴って国王の権限も大幅に縮小されましたが、ブータン国民の王室に対する信頼と尊敬の念は厚く、国内のいたるところで国王陛下と2011年にご結婚されたジェツン・ペマ・ワンチュク王妃陛下とのツーショット写真を目にすることができます。